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病院の事 [さくっちょ]

ぶすねこもさくっちょも、病院へ行けば適切な治療が受けられ、治るものだと思っていた。
でも病院も、精神科の医者も、そんなものではなかった。

まずは病院探しの時の事から。
『これはやばい』と思った時に、ぶすねこは家族で抱え込んではいけないと思った。なので直ぐに病院探しを始めた。病院はすぐに見つかるだろうと思っていた。ところが、電話をかけまくって丸一日。夜になってようやく診てくれるところが見つかったというありさまだった。どこも『高校生』と言うと「うちでは診られません。」と断られた。子どもや思春期の子を専門で診てくれるところも聞いていたのだけれども、そこはもう患者が多すぎて、新患は診てくれないという事だった。近くに子どもの発達などを診てくれる病院もあるのだけれど、そこは初診が半年以上先になるという事だった。診てくれると言ってくれたところでも初診が1か月は先。病院探しがこんなに大変だとは思ってもいなかった。途中からぶすねこは気が付いて、断られた病院に、『診てくれそうな病院を紹介してほしい。』と頼んだ。この方法は良かった『〇〇クリニックから紹介された。』と言うと、対応が違った。この紹介作戦を続けて3軒目、5日後初診でよければと言う所にたどり着いた。
結果的に言うとこの病院は合わなかった。医者との相性は重要で、医者を信用できなければ治療もくそもない。でも、精神科と言うものがどんなところかと言うのも分かったし、心の病気と言う物はなく、脳の病気であることと言うのも分かった。そして何より、確定の診断がつかない物だという事。これは驚いた。18歳以下の子どもには診断できないのだという。ここから5年、10年と経過を見て行って、『あぁ、この病だったね。』と診断するのだそう。そんなことを勉強させてもらった。
それと何より本人が治りたいと思わなきゃだめだよね。医者はサービスを提供してくれる人で、そのサービスを利用して元気になっていこうと思わなきゃダメなんだなと思った。でも、うつ状態にある人がそんな事を思うのは不可能だよね。なかなかの無限ループだよ。
うつの時って、視野が狭く、ネガティブで偏った思考になるんだなぁと思う。それをぶすねこは思春期の揺れが大きい子だと思い、スルーしてしまっていた。今思うと後悔ばかりだけれど、そう言っても仕方がない。この出来事が、ぶすねこ家にも、さくっちょにも大事だったんだと思う事にしている。

今さくっちょは大分落ち着いて、バイトだけれど仕事もしている。病院も自分で探して自分一人で通院して、回復してきた。ぶすねこはもう口出しはしないと決めた。もう大人。心配がないことはないけれど、きっと自分で自分の人生を送っていけると思っている。でもね、『どうして』が分からないし、だから今後もどうなるのかの見通しが立たない。本人も不安があったりするんじゃないかって思うんだよね。そんなこんなの状態です。

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stellaria

すぐに病院を探された判断が良かったと思います。でもなかなか診察してもらえないんですね...。それだけ患者さんが多いのですね。すぐに診察が受けられるように、思春期の子どもを診てくれる病院がもっと増えてほしいです。
4年間、本当に険しい道のりだったでしょう。大変でしたね。回復してきて良かった。さくっちょちゃんがこれからも穏やかな毎日を過ごせますように。
by stellaria (2022-10-10 19:51) 

ぶすねこ

stellariaさん
ありがとうございます。
病院は近所の内科みたいに行ったら診てもらえるものだと思っていたのでちょっとびっくりしました。この歳になっても全くわからない世界があるんだなぁと思いましたよ。後は回復には時間が必要なんですね。色々実感することが多いです。
by ぶすねこ (2022-10-10 23:44) 

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